2017年8月1日火曜日

自殺予防のプログラム

 ちょっと前に、こんな記事を書きました。興味ある方は、ぜひご一読を!
「ピアス感覚」で体内に認証チップ注射、「バイオハッカー」になればSuicaもカギも不要?

 興味深い記事がDNに上がってました。内容は、自殺を減らす教育をストックホルムの生徒に行うというもの。私も身近なところで自殺をした人が数名いて、「生きていく」ということが決して容易いものではないと実感しており、自殺を知識として知ることはとても重要であると思います。ここ15年で、スウェーデンの自殺者は、約20%ほど減っているるとのことですが、若者や青年に限るとその傾向が見られず、ストックホルム県内では、2015年に35人の15歳から24歳の若者が自殺をしたそうで、2014年には、454人が自殺未遂をしたそうです。長く暗い冬のせいにされることが多い自殺ですが、それだけが理由ではないと思います。

 このプログラムは、既にEUの10か国で11,000人の生徒に対して行われたそうで、プログラムには予防効果があり、新たな自殺未遂が半分に減ったとのことでした。そこで、スウェーデンでも、まず、ストックホルム県内の生徒たちに試しに行ってみるということでした。「Youth Aware of Mental Health」の頭文字をとって「YAMプロジェクト」と呼ばれるこのプログラムの一番の目的は、若者にうつ病や自殺願望、人生の危機における対処の仕方、精神的な不健康に関する知識を持ってもらうことと、健康的なライフスタイルによって精神の健康を保つ方法を学んでもらうというものだそうです。

 2016年秋学期には、25校、約3,150人が受け、このうちの約20校、約2700人の生徒が終了後のアンケートに答えており、今後の研究に生かされるようです。この秋からは、さらに93クラス、約2,500人の生徒が受けることになっているとのこと。今後の目標としては、ストックホルム県内すべての学校でこのプログラムを行うことだそうで、EUの時と同様に成果がみられることが条件となります。


 プログラムは5時間で3週間にわたって、7年生と8年生(中学1,2年生)に行われるということで、割と手軽に行えるイメージを受けました。生徒たちが考える時間を持てるように、間をあけて行われるようで、ロールプレイをしたり、討論をしたりする時間もあるとのことです。主な内容は以下の通り。

  • 精神的に不健康に陥りそうな、もめ事や困ったときの対処の仕方に関する知識を学ぶことにより、自分の身に起こる出来事に対する対処する力を身につける。
  • 様々な精神状態の体が発する信号を学び、自分自身や友達を助ける方法を学ぶ。
  • 学校の生徒の健康にかかわるチームの専門員や教員、そのほかの学校職員が精神の健康に関するより深い知識を持つ。

 書かれていたロールプレイの内容は、「みんなランチを食べ終わり、自分一人がランチルームに残ってしまたらどうするか。」や「酔っぱらった人の運転する車に乗るか。」といった、単純な起こりそうな人生の出来事から考えさせるようです。そこから、「先生や友達にいじめられたらどうするか」や「妊娠してしまったり、家庭に問題があったらどうするか。」と徐々に深めていくとあります。

 中学生で自殺をすることは、そういった考えを持つ前にただし知識を持つことにより、精神的にも健康に生きる生き方を身につけ、体の出す信号に気を付けるようにし、自殺の前に助けを求められる人になってもらうということだと思います。プログラムを行うときは、常に複数で行い、途中で何らかの兆候を見せる生徒には、学校の専門チーム、医療機関と連携をして、対処をするそうで、既につらい状況に置かれている生徒にとって、こういった内容を勉強することは簡単ではないので、専門の人々がついていることは大きいと思います。

 どんな人がどんな風に実際に行っているのか大変興味深いプログラムであり、きちんとしたプログラムが作られ、精神の健康や自殺について早いうちから知識を持つことはよいことであると感じました。

読んだ新聞記事:DN, 2017-08-01, Ny utbildning ska minska antalet självmord

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントをありがとうございます。